第61回日本病理学会秋期特別総会 平成27年11月5日・6日 @東京大学安田講堂

2015年11月12日

第61回日本病理学会秋期特別総会 平成27年11月5日・6日 @東京大学安田講堂

公益財団法人がん研究会、癌研究所の北川先生による特別講演Ⅰ『山極勝三郎の業績』 東京大学病理学教授であった山極先生は1915年、兎の耳にコールタールを塗り続けた結果、扁平上皮癌を発生させることに成功しました。化学発癌を実証したこの業績は世界的に評価され、ノーベル賞候補として4回ノミネートされたにもかかわらず、当時の社会的背景など様々な理由により受賞を逃しましたが、その後の日本のがん研究に大きく弾みをつけることになりました。

ちなみに、1926年に山際先生とともにノミネートされたデンマークの病理学者であるヨハネス・フィビゲル先生が、線虫の一種である Spiroptera carcinoma によって胃癌が発生することを報告したことが評価されてノーベル生理学・医学賞を受賞しましたが、現在ではそれが誤りであったことが知られています。
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