診断 : 顆粒細胞腫(granular cell tumor)
<臨床症状>
顆粒細胞腫は神経外胚葉系の腫瘍で、末梢神経(schwann細胞)由来の良性腫瘍であると考えられているが、稀に悪性もある。30代~60代に発症し、やや女性に多い。好発部位は、多くは体幹や四肢に発症する。舌、外陰部、食道、胃腸、膀胱にも発症することがある。大きさは3cm未満の腫瘤を形成する。悪性は大型(5cm以上)で深在性のものにみられる。
<細胞像>
細胞質は広く特徴的なライソゾームの顆粒を有する。しばしば細胞膜が破綻し、顆粒が細胞外に流出することがある。顆粒はPAS陽性でジアスターゼ消化試験に抵抗性を示す。核は類円形小型で小型核小体をみることがある。悪性の判定所見として、①壊死物質の存在。②紡錘形細胞の出現。③N/C比の増大。④大型核小体の出現。⑤核の多形性。⑥核分裂像(2個10HPF)。などがある。