【外科病理学の歴史シリーズ Vol 1.】

2015年10月15日

【外科病理学の歴史シリーズ Vol 1.】

【外科病理学の歴史シリーズ Vol 1.】

ピエール・ポール・ブローカ Pierre Paul Broca (1824 − 1880)
ブローカはフランスの内科医・外科医でしたが、解剖学者・人類学者としても知られています。その業績はブローカ中枢(運動性言語中枢)の名称にみることができます。彼は 1866 年に若年発生と家系内の乳癌罹患者の集積を特徴とする遺伝性乳癌を初めて記載したことでも知られています。 現在は家族歴が乳癌発生のリスク要因であることが広く知られており、単一遺伝子の特異的変異によって乳癌のリスクが上昇することが明らかとなっています。その程度は遺伝子の浸透度(penetrance)、すなわち遺伝子の形質が実際に発現に至る割合によって異なります。最も危険度が高い群に属する遺伝性乳癌としては BRCA 遺伝子の胚細胞系列変異による発生する遺伝性乳癌卵巣癌 Hereditary Breast and Ovarian Cancer (BOC)の他、Li-Fraumeni 症候群(TP53遺伝子)、Peutz-Jeghers 症候群(STK11/LKB1遺伝子)、Cowden 症候群(PTEN遺伝子)があります。

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